主催 / 日本天文協議会 アイソン彗星キャンペーン実行委員会  協賛 / 一般社団法人 日本望遠鏡工業会  株式会社アストロアーツ

2013.12.07(土) 「ラブジョイ彗星について」解説ページを追加しました。
2013.12.13(金) 当キャンペーンへの投稿受付を終了しました。たくさんのご応募ありがとうございました!

「ラブジョイ彗星」は、オーストラリアのアマチュア天文家テリー・ラブジョイさんが 2013年9月7日に発見した新しい彗星です。ラブジョイさんは、すでに3つの彗星を発見しており、特に、「ラブジョイ彗星(C/2011 W3 )」は太陽にたいへん接近するサングレーザー彗星で、2011年12月に南天で大彗星となりました。今回、新たに発見した「ラブジョイ彗星(C/2013 R1 Lovejoy)」は周期が約1万年の長周期彗星です。いま、太陽に向か って接近中で、12 月 22 日に太陽に一番近づきますが、そのときの距離は、太陽と地球の距 離の約 0.81倍です。この途中の11月20日頃には地球に、太陽・地球間の約0.4倍の距離 まで接近しました。この頃から肉眼で見える5等星ほどになり、12月初旬には4等星で見 えています。12月5日には、5度以上の尾が観測されています。今後も 2、3週間は4等星前後で輝いています。12月初旬は、かんむり座、12月中旬から約1ヶ月でヘルクレス座を横断していきます。ですから、ラブジョイ彗星は、年末から年明けにかけても、夜明け前の東の空に観測可能です。ラブジョイ彗星は肉眼でやっと見えるくらいの明るさなので、観察するには、双眼鏡があると便利です。4、5等星の彗星は、双眼鏡を使えば市街地でもぼんやりとした彗星の姿を捉えることができますが、街明かりの少ない郊外のほうが観察しやすいでしょう。

上図は10日ごとの地球とラブジョイ彗星の位置です。11月20日ごろ、彗星と地球が最も近づきます。12月22日には太陽に最も近づきます。その後、年末にかけて、彗星と地球の距離が太陽と地球の間の距離程度に離れ次第に暗くなって行きますが、太陽との離角が再び離れるために観察の条件は比較的良いと言えるでしょう。

12月上旬、ラブジョイ彗星は夜明け前の東に見えています。12月3日が新月でしたから、ラブジョイ彗星の観察時刻には、月明かりの影響は全くありません。午前2時過ぎに昇ってくるラブジョイ彗星は、日の出の90分前には高度30度近くまで昇っています。北斗七星の柄(え)の部分を伸ばすと、うしかい座のオレンジ色の1等星、アークトゥルスが見つかります。 このをアークトゥルスに目印に横になっているうしかい座の形を見つけてみましょう。ラブジョイ彗星は、うしかい座の頭の星(うしかい座ベータ星(β)の少し下側に位置し ています。明るさは4等星くらい。双眼鏡を使うと見つけやすいでしょう。双眼鏡では、うしかい座β星をはじめに入れてから、ゆっくり下の方向に向けていくと見つかります。

12月中旬、ラブジョイ彗星は、12月22日の太陽への最接近に向かって活動が活発になって来ています。この時期は、かんむり座からヘルクレス座に入っています。ラブジョイ彗星の明るさは4等星くらいです。双眼鏡がないと尾の様子などを観察するのは難しいでしょう。双眼鏡で探すには特徴的な形の「かんむり座」を見つけて、そこから斜め左下に動かしてみるのがいいでしょう。近くに、6等級の大きな球状星団、M13があります。両者の見え方の違いを比較してみるのもおすすめです。もし、デジタルカメラなどがあれば、肉眼で判らないときでも、意外と簡単に写りますので、挑戦してみると良いかもしれません。 なお、12月10日が上弦の月、12月17日が満月です。夜明け前のラブジョイ彗星の観察において、13日ごろまでは、月明かりの影響がほとんどないのですが、14日の明け方や15日の明け方は深夜まで満月直前の明るい月が輝いているので、月明かりの無い暗い星空で観察できるのは14日明け方で1時間程度、15日明け方では、ほんのわずかな時間です。さらに16日以降は、満月前後の明るい月明かりの中でのラブジョイ彗星の観察となります。この明るい月明かりの中では、彗星の淡い尾の様子することは難しいでしょう。この意味で、ベストのラブジョイ彗星の観察期間は、14日未明(15日未明)までの期間といえるでしょう。
なお、この時期には、「ふたご座流星群」が活動しています。この「ふたご座流星群」のピークは14日のお昼です。14日の明け方や15日の明け方には1時間当たり数十個の流れ星を見ることが出来るでしょう。夜明けの薄明の中で、流れ星が流れる様子は幻想的です。 ちょうど土曜日、日曜日の朝です。いつもより早めに起きて、明け方の「ふたご座流星群」の観察と合わせて双眼鏡などでラブジョイ彗星を観察してみるのはいかがでしょうか。